2020年、Linkin Parkがあの1stフルアルバム"Hybrid Theory"で衝撃的なメジャーデビューをしてから20周年となる節目の年。そして、ボーカル Chester Benningtonが亡くなってから早くも4年が経ちました。
そんなLinkin Parkについて振り返りつつ、Linkin Park好きなら是非聴いて頂きたいオススメのラウドロックをご紹介します!
- 「Linkin Park好きにオススメ」の基準
- LinkinParkの魅力
- おすすめアーティスト① coldrain
- おすすめアーティスト② Bring Me The Horizon
- おすすめアーティスト③ From Ashes To New
- おすすめアーティスト④ Sylar
- おすすめアーティスト⑤ BackWordz
- (番外編)Mike Shinoda
- (番外編)Chesterの参加バンド
「Linkin Park好きにオススメ」の基準
筆者は、Linkin Parkが好きである故に、LinkinParkと音楽性が近いとか、格好良いとか言われているバンドは積極的に聴いてみるようにしています。
しかし、結論としては、他の多くの優秀なバンドがそうであるように、Linkin Parkは唯一無二のバンドであり、本当の意味で同じ音楽性のバンドなんて存在しないという事を理解しました。
この記事を読まれてる方でもそういう人多いのではないでしょうか。
「Linkin Park好きならこれもオススメだよ」と言われて聴いてみると、大体はメタル要素が強すぎるパターンで、そうでない場合も、パンク・エモ・ラップのいずれかの風味が強すぎるような印象で、Linkin Parkの音楽を期待しているとガッカリするケースが多いように思います。
しかし、それで良いのです。アーティストはそれぞれ独自の味わいを持っていて、代替が利かないから貴重なのです。同じ音楽性を求めるなんて野暮というもの。
少し脱線しましたが、それでは、何を持って、Linkin Park好きにオススメなのか?
この記事では、個人的な主観に基づき、「Linkin Parkを聴きたいテンションの時に聴ける」と感じているバンドを紹介したいと思います。
LinkinParkの魅力
20年前のLinkin Parkがメジャーデビューした当初の衝撃について語らせて下さい。
1stフルアルバム"Hybrid Theory"がリリースされたのが2000年。シングルで言うと、"One Step Closer"が一番最初で、翌2001年にCrawing、Papercut、In The Endがリリースされました。
これぐらいの時期、MTVなどでも物凄い頻繁にかかっていて、中でも特に、筆者がのめり込むきっかけとなったのは"Crawing"でした。
Crawling (Official HD Video) - Linkin Park
今聴いても格好良すぎる・・・!
Linkin Parkらしい力強く、ある意味でシンプル・ストレートなギター、ベース、ドラム。
特徴的な味付けとなっている硬質な電子音とスクラッチ。
そして何より、彼らも音楽性を決定づけているCharsterの美しいクリーンボイスからの全てを吹き飛ばすようなシャウト、Mikeの畳み掛けるようなラップ。
これぞ初期Linkin Park!という雰囲気ですが、ただただラウドなだけではなくて、凄くエモーショナルで、実は言ってみれば「繊細」な雰囲気があるアーティストなんだと思います。
従来のメタルとはまた全然違う趣で、だからこそ、リリースされた当初は「こんな音楽(ニューメタル)は、メタルじゃない」とか「ミクスチャーはロックじゃない」とか、色々揶揄される事もありました。・・・が、ジャンルなんてどうでも良いのです。格好良ければ。それがLinkin Parkの音楽。
Linkin Parkの音楽は、メタルロック、ヒップホップを中心に、テクノやエモの要素も取り込んで、それを高度なレベルでミックスした音楽だと思っていますが、このバランスが絶妙で、類似するアーティストがいません。(と思っていますが、ぜひオススメがあればコメントで教えてください!)
繰り返しになりますが、この記事では、Linkin Parkに類似したアーティストをオススメしたいとは思っていません。あくまで、個人的な主観に基づき、「Linkin Parkを聴きたいテンションの時に聴ける」と感じているバンドを紹介したいと思います。
おすすめアーティスト① coldrain
もしかしたら「いきなり日本のバンド?」と思う方もいらっしゃるかも知れませんが、個人的にはここ数年ではNo.1です。もし、「普段は洋楽しか聴かない」なんて方だったとしても、ぜひ聴いて頂きたい。(そもそも歌詞は全て英語、かつ、ボーカルが日米ハーフで英語も堪能なので、日本のバンドに聴こえないかもしれないですが、音楽性には何処となく日本っぽいエモさがあるような。)
まさに彼らが自称する通り、メロディアス・ラウド・ロック。美しさと激しさが同居する音楽性は最高です。ちなみに、そもそもボーカル Masatoと、ドラムのKatsumaがバンドを始めたきっかけがLimpbizkitだったのだとか。ミクスチャー・ロック全盛期の申し子ですね。
coldrain - MAYDAY feat. Ryo from Crystal Lake (Official Music Video)
これから初めて聴くという方は、とりあえず1st アルバム「Final Destination」から聴いて頂いて間違いないですし、逆に執筆時点の最新アルバムである「THE SIDE EFFECTS」も超オススメ。
余談ですが、 Crossfaithの「EX_MACHINA」というアルバムの最後に、ColdrainボーカルのMasatoをフィーチャリングした"faint"のカバーが収録されているのですが、これがまた凄いChesterへのリスペクトを感じる仕上がり。Yuotubeに上がっているライブバージョンは完全にMasato版って感じなんですが、アルバム版は原曲のChesterに思いっきり寄せていて、全然違うのです。Linkin ParkファンでもChesterの声に聞こえるのではないでしょうか。お試しあれ。
おすすめアーティスト② Bring Me The Horizon
ポストLinkin Parkと言えば、ほぼ間違いなく名前が筆頭に上がってくるBring Me The Horizon。ボーカルの声質・発生がちょっとChesterに似ているのもあるんですかね。
メジャーデビューが2006年のバンドで、1stはいかにもデスメタルという感じでこれはこれで格好良いのですが、2013年の「Sempitermnal」あたりからオルタナティブっぽさが強まってきて、むしろ最近の筆者の好みに刺さってます。
「名前はよく聴くけど、初期のアルバムがデスメタル過ぎて合わなかった」とかいう方もいるのではと思ったのですが、是非改めて聴いて頂きたい。
Bring Me The Horizon - Happy Song (Official Audio)
昔からのファンの方には異論もあるかと思いますが、個人的には、取り敢えず、2015年の「That's the Spirit」か2019年の「amo」あたりを聴いてみて頂きたい。
後期のLinkin Parkとか好きな方はバッチリなのでは。
おすすめアーティスト③ From Ashes To New
聴いてください、この曲。
入り方なんて、まさにLinkin ParkのDNAを感じませんか?
From Ashes To Newは2013年に結成された比較的若い世代のバンドです。
音楽は、そのアーティストが聴いて育った時代の音楽が反映され、混ざり合い、新しい化学反応を起こして生まれ変わっていくもの。当時ミクスチャーとかが登場して、10年強かけて消化・再解釈された音楽が生まれていると考えると、ワクワクしますね。
From Ashes to New - Panic (Official Music Video)
上記のPanicが収録されているのは最新アルバム「Panic」ですが、1stアルバム「Day One」からきいても勿論格好良い。
おすすめアーティスト④ Sylar
疾走感があって、美しいメロディ、そして、ラウドなシャウト!テンションがバリバリ上がる音楽です。全体的にラウドなのですが、メロディーがキャッチーで聴きやすい。
こちらも2011年結成なので、比較的若いバンドだと言えるのでしょうか。(2020年現在だと10年目ってもはや若手ではないような気もするのですが、ロック界隈って2010年代以降のバンドって若い感じしません?気のせい?)
Sylar - Soul Addiction (Official Music Video)
アルバム「Help!」で聴いていくと、上記の"Soul Addiction"が2曲目で、次に続くのが"Assume"っていう曲なのですが、冒頭のスクラッチの入り方が何ともLinkin Parkを想起してしまう。そう、他の曲でもスクラッチの入れ方がとてもクールで、個人的にツボ。
おすすめアーティスト⑤ BackWordz
どんどん最近のバンドになっていきますが、最後は2015年から活動しているBackWordz。この記事で紹介するバンドの中では圧倒的にラップミュージックのDNAが強いのではないかと思います。切れ味の良いクリーンなサビメロと、ゴリゴリのラップ&シャウト。
BackWordz- Individualism (Official Album Audio)
このブログ執筆時点ではまだアルバムは「Veracity」の1枚しかリリースされていませんが、とても格好良いので是非。
(番外編)Mike Shinoda
Chester亡き後も、Mike Shinodaは活動を継続していますし、そもそもLinkin Parkが活動していた当時もFort Minorなどのプロジェクトでも活動していました。
Mike Shinoda名義の楽曲
特に、Cheasterが亡くなった後、ソロ名義のファースト・アルバム「Post Traumatic」は是非聴いて頂きたい。「Post Traumatic」は、日本語で言うと「心的外傷」ですが、あの辛い出来事があってから、そんなに時間を空けずに作成に取り掛かったと言われる本作は、精神的な「再生」のプロセスそのものを体現しているのでは。
色んな意見があると思いますが、私はこのアルバムを聴いて、「Linkin ParkのMikeだな」と感じました。Linkin Parkファンならば必聴の一枚。
また、今年7月10日にアルバム『Dropped Frames, Vol.1』がリリースされているのですが、この1曲目に収録されている「Open Door」が取り組みとして凄く楽しい。
MVを見ても分かる通り、いわばファンとの共同作業で生まれた楽曲で、ファンがヴォーカルとして採用されています。(新型コロナの外出自粛期間に、Twitchを通じて、ファンと交流しながら楽曲・アートを制作するようになったのだとか。)
Open Door (Official Video) - Mike Shinoda
このファンが応募した動画も、Youtube上で視聴できるのですが、「ああ、みんなLinkin Park大好きだな」って感じでとても楽しいです。個人的にはAi Mori氏が凄いと思いました。
https://www.youtube.com/results?search_query=%23singopendoor
Fort Minor
Believe Me - Fort Minor (Official Video)
(番外編)Chesterの参加バンド
Chester Beninngtonも、Linkin Park以外にもいくつかのバンドに参加しています。一番有名なのは Dead By Sunrize でしょうか?
また、元々はScott Weiland氏がボーカルを務めていた Stone Temple Pilots でも、2013-2014年の短い期間ですが、Chesterがボーカルで参加しています。
さらに、ChesterがLinkin Parkに参加する前に組んでいた Grey Daze というバンドがあるのですが、生前のChesterはこのバンドの復活を計画していました。残念ながら、生前にはそれは叶わなかったのですが、彼の死後、当時のバンドメンバーや仲間のミュージシャンの協力により、2020年にアルバム「Amends」がリリースされています。(この辺りの経緯は「B12」のMV冒頭でも少し触れられている)
ボーカルは、1990年代当時のChesterの録音を使っているそうで、インストは録り直してリミックスされています。(というか、当時のChesterって10代なんですけど、こんなにボーカルとして完成されていたって凄まじいですね・・・。)
また、「B12」のMVでは若かりし頃のドレッドヘアだったChesterが見れて面白いです。
Dead By Sunrize
Dead By Sunrise - Let Down (Video)
Stone Temple Pilots
Stone Temple Pilots with Chester Bennington - Out Of TIme (Official Audio)
Grey Daze
Grey Daze - B12 (Official Music Video)
いかがでしたでしょうか。
いささか長い記事になってしまいましたが、お楽しみいただけましたら幸いです。
また、ぜひ皆様のオススメ音楽も教えてもらえると嬉しいです。